↓目次だよ↓
1.はじめに
こちらは #ゲキチュウマイアドカレ の参加記事です。企画の概要や他の方のブログは以下からご確認ください!
前日と翌日を身内に挟まれ肩身が狭いです…
2.「「あんた、名は。」」
こんにちは!みらいです。
はじめましての方に少しだけ自己紹介をば。
maimaiはORANGE PLUS頃から、CHUNITHMはAIR頃から、オンゲキは初日からプレイしております。
メインのmaimaiでは初神に挑戦中*1で、ポゼッション未満*2、撃プレートはもってのほか*3、といった感じ。
過去の記事で詳しく取り上げていますので、興味を持っていただいた方はぜひ。
(これを書いたのが半年前…ウソだろ…?)
3.音ゲーの上達過程
3-1.要点
地力の話をする前に、前提条件となる「音ゲーってどうやったら上手くなるの」論について自分の考え方を共有したいと思います。
①わかる
ノーツの順番や間隔を認識する
②かんがえる
運指や体の動きをイメージする
③できる
想定運指に体が追いつく
大きくこの3段階を繰り返します。学習塾の標語みたい
①②は視覚や脳内処理といった感覚的な話で、③のみフィジカル面が関わってきますね。
そして、この3ステップはいわば普遍原理です。つまり、「実機か動画か」「どれだけクレ数や経験を積んだか」「目標がどのレベルか」といった要素に影響されることなく、常に成り立ちます*4。
新曲に初見で挑みたい*5、新しい機種を始めたい、適正より下の難易度で精度を上げたい*6…。どんな人であっても、(意識的にか無意識にかを問わず)この階段を進み続けることになるのです。
そしてこれらの周期が最も真価を発揮するのは、詰めたい譜面を触る前です。
3-2.ぼくのかんがえたさいきょうのつかいかた
例えば、大宇宙配置*7が局所的にできないとしましょう*8。
まずはBPMと何分間隔なのかを調べ、運指を組んだり*9、意識することを確認したりします。「BPM240の16分なので精度を捨てて8分餡蜜」「奇数回目は早め、偶数回目は遅め」とかでしょうか。
そして、下準備したことを実際に体に染み込ませ(ここ回数かかる)、結果を出します(ここも回数かかる)。幸い失点0でした*10。
3-3.注意点
ここで大切なのは、①と②は大きく違うということです。
筆者の場合、(普段触らない)ボルテの鍵盤譜面を見て「ABABABABDCBADCBAの16分だ」*11と認識できますが、その通りに指が動くかは別問題なわけです。これくらいなら動くだろうけど…
あるいはゲキチュウマイなら「1拍後にスライド始動」「エアーを取るためにスライダーから手を離す」「殺伐とした譜面にレバー操作が…!」など*12、上級者から見た基礎的な動きひとつとっても、動画で理解するのと実際にその動きができることは大いに異なるわけです。
もう一度。ノーツの順番がわかるだけでは譜面を捌けない。
ここ、テストに出ます
4.地力とは
4-0.導入
ここまでは確認、言うなれば『譜面研究”サブリミナル”』にすぎません。では本題、「地力」って何でしょう。
多くの人が、ざっくりと「簡単なとこ押せないと地力がない」みたいな認識を持ってると思います。
ですが、それってどこか不十分ですよね。ふわっとしているし、そもそも「地力」の説明ではないし。
ということで、背理法っぽいことをして定義を探っていきたいと思います。筆者は言葉遊びが好きです*13。
4-1.仮説1
・地力=「本来押せる速さを押せる力」
うん、パッと見よさそう。これが成り立たない状況を考えましょう*14。
例えば「BPM205の8分をギリギリ押せる人代表」の本多さん*15にBPM200の8分連打を4小節続けてもらいます。
速さとしては許容範囲内ですが、多分後半はLATEまみれでしょう。前述の仮定義には従っているものの、この様子を見て地力が足りていると形容できるのか。「本来」をきっちり決める必要がありそうですね。本多さん、お疲れ様です。
4-2.仮説2
・地力=「本人にとって無理のない速さや長さを押せる力」
少し解像度を上げました。これならどうでしょう。
ということで「BPM200の16分を24小節押せる人代表」の塚田さん*16にお越しいただきました。今からBPM180の16分を12小節捌いてもらいますが、配置が初見殺しです。ですので初見でやってもらいましょう*17。
…あー、これはひどい。見事に失点天国(!?)です。
とまあ、こうなるのは目に見えていましたね。仮説1より近づいた感じはしますが、もう少し詳しく定義する必要がありそう。塚田さん、お疲れ様です。
4-3.仮説3
・地力=「認識しやすく無理のない速さや長さを押せる力」
かなりいいですね。これもシミュレーションしてみましょう。
「BPM300の32分を3分間押せる人代表」の大熊さん*18に、ロケテスト*19に参加してもらいます。譜面や入力指示等の視認性は抜群にいいのですが、ボタンやら皿やらレバーやらが7種類22個搭載されている前衛的な機種です*20。
ほんの5分前に初めてデバイスの説明を受けた大熊さんは、記念すべき1曲目でBPM150の8分が1分30秒降ってくる譜面*21を遊ぶことにしました。結果はどうなるでしょう。
うーん、やはりいくつかのノーツは取りこぼしてしまったようです。これで地力の有無を判定するのは無理がありそうですね*22。大熊さん、お疲れ様です。
4-4.仮説4
・「地力=勝手のわかった機種で、認識しやすく無理のない速さや長さを押せる力」
なるほど、これでどうでしょうか。もうひと方お呼びして確認しましょう。
「BPM200の16分が十分に押せる人代表」の鈴木さん*23に、メイン機種でBPM180の混フレ*24譜面に初見で挑んでもらいます。既存の同系統譜面をベースに、より速くより難しくなっています。
おっ。最初こそ崩れてしまいましたが、その後はほぼ完璧に捌き切りました。鈴木さん、お疲れ様です。
これを地力の定義としてもよさそうですね。
…あれ?
4-5.てんさいタイプだからです←結論
勘の鋭い読者諸賢はもうお気づきかと思います。
そう、地力の定義というのは、実は上記「音ゲー上達論」のことです。もう少しフォーマルな言語化をすれば、
地力=「自分のリソース能力内で起こった音ゲー上達サイクルに対応できる」力
です*25。
と、ここまでの流れを振り返ってみると、仮説1では③が、仮説2では②が、仮説3では①もしくは3-3.の要素が、それぞれ欠落していることがわかります。仮説4はすべて満たしていそうですね。
これだけ広く息の長い界隈ですから、個人間*26や機種間*27での差がないわけがありません。それでも、筆者自身の経験も加味したうえでそれぞれの最大公約数を取ると、こういった考え方*28もできるのかなと思いました。
この記事が皆さんの「地力」の認識や音ゲーライフの一助になれば、これ以上の喜びはありません。
それにしても筆者はどうしてここまで完璧な文章構成を展開できたんだ?(ステマ)
5.補足、あるいはおわりに
今回は、上達する過程での最短ルートを示しました*29。ですが、現実には「なんか伸びねえ」「期間空けたら下手になった」「多重しかせんわこの××××*30」みたいなパターンが大いにあるわけです。
そんなときは、一度離れましょう。
上達するということは当然、譜面側の要求はその時点での自分のスペックを超えていますよね。だからこそ進めない時期は必然的に発生します*31し、気分も乗らない*32と思います。
そんなときに無理する必要はないんです。音ゲーに限らず、楽しいことは他にもあるんですから(無論他機種でもいいですが…)。
「好きな時に好きなだけ遊ぼう」みたいなテンションでない方もいるかな、と思い少し書き添えました。
最後になりましたが、あの怪文書素敵なブログの数々をまとめあげた本企画の主催・小林ヤバコさんと、ここまでご覧いただいた皆様(そしてネタ提供してくれた友人H)への感謝を以て当記事を終えたいと思います。
本当にありがとうございました!
???「せんせー、ただの8分が押せなくなりましたー」
…………
Q.まーた突貫工事で書いてる…。でも今日の出来事だって…?
A.宝石に変わるよ。グラス傾けて乾杯!
(fin.)