みらいのねどこ

音ゲーをはじめ、好きなあれこれを語ります。

絶えず可能性が終わる

 

1.はじめに

 

こんにちは!みらいです。

 

今回は、maimai でらっくす UNiVERSE PLUSに収録されたボーカロイド楽曲『ただ選択があった』について、楽曲にも触れながらMASTER譜面のタッチノーツを追っていきます。

 

ただ選択があった/重音テト - YouTube より

以降、上記画像の縦列を左から順にA,B,C,D、同じく横列を上から順に1,2,3,4とし、例えばAで1,Bで2,Cで3,Dで4を選択するブロックを「1234」のように表記します。画像の状態は「1111」ですね。

 

加えて、楽曲及びMASTER譜面に関してペラペラしゃっべているので、「純粋に楽しみたいんだよ!!」「ネタバレすんな!!」みたいな方はブラウザバック推奨です。

 

 

2.楽曲について

 

この楽曲は、およそ2分間*1、A,B,C,Dの各パートから1つずつコードと歌詞を選択する形式で展開していきます。

それぞれに4つ選択肢があるので、1ブロック*2あたり

4×4×4×4=256通り

の選択パターンがあります。

 

…が、これは可能性のお話。実際には13通りしか使われていません。やはり音楽は繰り返しの文化。それがこちら。

 

1111  1121  2121  3112

1212  1232  2212  2314

2311  3121  4334  444*

1111  2143

 

しかも右側縦3列のものはアクセントとしてほぼ1度ずつ使われるだけ(詳しくは「4.おまけ」>「α.楽曲全体の"選択"の推移」にて。)で、ほとんどが左端縦1列の3種類で完結しています*3

 

 

3.MASTER譜面について

 

ノーツデザイナーは「はっぴー」。楽曲中の"選択"に合わせてタッチノーツを配置してきました*4。広義の混フレ譜面。

 

もちろん、上記13種類のブロックに合わせて使うセンサーを変えています*5。基本原理として

  • A,B,C,Dの順に左から右へ推移させる
  • 1,2,3,4の高低差をつける

の2つを掲げているようです。MV再現ですね。

 

この先、センサーの名前が頻出するので一覧を貼っておきます。今回話題に上がるのはBセンサーとEセンサーのみです。

 

(…やっぱり多いよね?)

 

α.1111,1212,2311

前述の通り、基本となる3種類です。それぞれで使用されているタッチノーツは以下の通り*6

左から1111,1212,2311。

 

基本原理を満たしたうえで、各パートの数字とセンサーが1対1に対応していることが分かります。原則として、ここでの対応関係が他のグループでも使われることになります。

 

β.1121,1232,3121,2143

音楽的に言うと1回目の"緊張"に当たる部分で使われるグループです。対応するセンサーの位置はご覧の通り。

左から1121,1232,3121,2143。

例えば3つ目の3121なんかは、DパートをE2に配置する*7とCパートと縦軸が揃ってしまうのでズラしてる、みたいな工夫が見られますね*8

ただし1232、テメーはなんだオイ*9

 

γ.2121,2212,4334

曲調も落ち着いた2回目の緊張で使われるグループ。対応関係はこちら。

左から2121,2212,4334。


初めて1以外の数字が連続するブロックが登場しました。同じ数字がつづくと中央6センサー*10が使いづらいので必然的にそこを避けて配置されていますね。

δ.3112,2314,444*

楽曲自体のトリを飾るブロック群、センサーは以下のようにそれぞれ使っています。

左から3112,2314,444*。

 

2314の配置がややトリッキーですが、比較的受け入れやすい素直な配置な気がします。

 

 

4.おまけ

 

読み飛ばし可です。

今回自分がこの記事を書くにあたって集めた情報をまとめてみました。はっぴーちゃんも同じことやってるはず

 

α.楽曲全体の"選択"の推移

1111

1212

2311

1111

 

1111

1212

2311

1111

 

1111

1212

2311

1111

 

1121

1232

3121

2143

 

1111

1212

2311

1111

 

2121

2212

4334

1121

 

1111

1212

2311

1111

 

1111

1212

2311

1111

 

1111

3112

2314

444*

 

β.パートごとに数字を担当しているセンサー

Aパート

1 E8(1111,1212,1121)

1 E7(1232)

2 B7(2311,2143,2314)

2 E6(2121,2212)

2 E7(2314)

3 E6(3121)

3 B6(3112)

4 E6(444*)

 

Bパート

1 B8(1111,1121,3121,2143,2121,3112)

2 B5(1212,2212)

2 E6(1232)

3 B5(2311)

3 B8(4334)

3 B6(2314)

4 B5(444*)

 

Cパート

1 B1(1111,1212,2311,2212,3112,2314)

2 B4(1121,2121)

2 B3(3121)

3 E5(1232)

3 B1(4334)

4 B4(2143,444*)

 

Dパート

1 E2(1111,2311,1121,2121)

1 E3(3121)

2 E4(1212,2212)

2 E3(1232)

2 B2(3112)

3 B3(2143)

4 E4(4334,2314)

 

これに時間を割くなんて…君はじつに馬鹿だな

 

 

5.おわりに

 

初見プレイでちょこっと気になってから原曲と譜面の確認・画像編集・記事作成と諸々していたら2日溶けてました。怖いなぁ…。

 

ちなみにEXPERT譜面も「特定の歌詞に専用の譜面をあてる」ことで部分的に再現しています。個人的に「積もる」でそんなに積もってないスライドがお気に入り*11

 

なんというか「全編解説するレベルにネタが仕込まれている譜面」ってそう多くない気がします。歌詞やMV拾う系*12か引用譜面系*13か…でも毎スライド延々ピックアップするのも違和感があるというか。

それでも少し気になっていたジャンルの記事だったので、いい機会になりました。はっぴーちゃんナイス。

 

ここまでお読みいただきありがとうございました!

 

 

2023年9月14日追記:

maimai でらっくす BUDDiESへのアップデートのタイミングで当該譜面が修正されることとなりました。

上述「3.MASTER譜面について」>「β.1121,1232,3121,2143」の注釈で触れた通り、「1232」のDパートに対応するタッチノーツがE3からE4に変更されていました。はっぴーちゃんナイス。

 

Q.タイトル不穏すぎない?

A.更新を狙う音ゲーマーなんてこんなものです、それもまた"選択"。「そして」…?

 

(fin.)

 

 

*1:フル尺で収録できたmaimaiすごい。

*2:各パート2拍分の長さなので2小節分に相当。

*3:もちろん編曲や映像の面で飽きが来ないよう工夫されているわけですが。

*4:こういう譜面はスタンダードだと厳しいものがある。

*5:少なくともはっぴーはそういう措置を取れる人。

*6:以降も含め、便宜上イーチで表しています。基本原理のおかげでどこが対応しているか分かるのでつよい。

*7:Bパートと高さを揃えるため。

*8:この場合「E3以上の高さは全部1とみなしてる」ような気もする。

*9:DパートはE4でよかったでしょ…これじゃあ1231だよ…。変更されるのかな。

*10:E7,B7,B6,B2,B3,E3を指してます。

*11:積もらせるつもりもないだろうけど。

*12:パッと思いついたのは『ちがう!!!』『真・ハンサム体操でズンドコホイ』辺り。

*13:『Still』とか『とびだせ!TO THE COSMIC!!』とか。